足音– tag –
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帰ってきた足音
私は都内の古いアパートで一人暮らしをしている。築年数は古いが、駅から近く家賃も手頃だったので、入居を決めた。ただひとつ、少し気になっていたのが、隣室がずっと空き部屋のままだということだった。 大家に聞いたところ、「前の住人が急に出て行って... -
夜だけ歩く廃校舎
地元で有名な“出る”と噂の廃校がある。小高い山の上にぽつんと建つ旧中学校で、十数年前に統廃合で閉鎖されて以来、誰も使っていない。 昔は肝試しスポットとして人気だったが、ある年を境に誰も近づかなくなった。 理由は、**“夜だけ校舎の明かりがつく”*... -
二階にいるのは誰?
大学時代、下宿していた古い一軒家。家賃が異様に安く、部屋も広かったため即決したが、大家から引っ越しのときに一つだけ注意された。 「夜中、二階には行かないように」 理由を聞いても、「古い家だから、音がするのは気にしないように」と曖昧に濁され... -
二階に行ってはいけない
一人暮らしを始めて半年。アパートの隣の部屋には中年の男性が住んでいた。ほとんど顔を合わせることはなかったが、すれ違えば軽く会釈する程度の、普通の関係だった。 ある日、夜遅く帰宅すると、自分の玄関ドアに紙が貼られているのを見つけた。 《あな... -
赤い靴の足音
高校時代の話だ。当時、通学路の途中に使われていない廃校があった。木造の古い建物で、フェンスの向こうに校舎がひっそりと建っていた。 ある日、クラスの男子数人と肝試しをしようということになり、夜にその廃校を訪れた。 入口のフェンスは壊れていて... -
背後の足音
夜11時過ぎ、仕事帰りにコンビニへ立ち寄った。買い物を済ませて家へ向かう途中、普段よりも少し近道をしようと、駅裏の細い商店街を抜ける路地を選んだ。 周囲には人影もなく、静まり返っていた。途中、背後からコツ……コツ……と、誰かの足音が聞こえてきた...
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