深夜– tag –
-
最後の客
私は大学時代、都内のあるファミレスで夜勤のバイトをしていた。 深夜のシフトは人が少なく、静かで単調な作業が多かったが、ある出来事を境に夜勤が怖くなった。 その日も、私はいつものように23時から朝5時までの勤務に入っていた。 深夜2時を過ぎ... -
二階にいるのは誰?
大学時代、下宿していた古い一軒家。家賃が異様に安く、部屋も広かったため即決したが、大家から引っ越しのときに一つだけ注意された。 「夜中、二階には行かないように」 理由を聞いても、「古い家だから、音がするのは気にしないように」と曖昧に濁され... -
午前二時のチャイム
僕の住むアパートには、昔から妙な噂があった。 「午前二時にチャイムが鳴ると、誰かがいなくなる」 くだらない都市伝説だと思っていた。けれど実際、過去にこのアパートで失踪した住人が何人かいたらしい。管理人もはっきりとした原因は分からないと濁す... -
鏡に映る女の怪談
高校時代の話だ。 部活動の関係で、僕は毎日遅くまで学校に残っていた。ある日、終電近くの時間に校舎のトイレを使った。深夜の学校というだけで不気味なのに、僕が入ったのは“旧校舎”のトイレだった。 そこは、何年も前に取り壊される予定だったが、予算... -
バスの中の見知らぬ女
その日、私はいつも通り仕事を終え、終電間際の路線バスに乗って帰宅しようとしていた。バスは地方路線で、利用客も少ない。街灯の少ない道を、揺られながら走る。 車内には運転手と私を含め、4人ほどしか乗っていなかった。誰も話すこともなく、スマホを... -
扉の向こうの男
社会人1年目の夏、俺は安アパートで一人暮らしをしていた。築40年を超える木造のアパートで、2階建ての4世帯。風呂もなく、トイレは共同。 家賃は安いが、天井や床が薄く、隣の生活音が筒抜けだった。 ある晩のこと。深夜2時を回っても眠れず、スマホを眺... -
三人目の宿泊客
大学時代、夏の終わりに友人と二人で温泉旅行に出かけた。お互い節約志向だったので、ネットで見つけた格安旅館に泊まることにした。口コミには「古くて不気味だが安い」とあったが、値段の安さに勝てなかった。 旅館は山の中にあり、木造三階建ての古びた... -
エレベーターで会った男
平日は残業が続き、毎晩終電ギリギリの帰宅が続いていた。その日も終電を乗り継ぎ、マンションに着いたのは深夜0時過ぎ。玄関ロビーには誰もおらず、ひっそりと静まり返っている。 カードキーでオートロックを解除し、エレベーターのボタンを押す。ドアが...
1