怪談– category –
怪談カテゴリでは、心霊体験や不思議な出来事を題材にしたフィクション・実話を中心にご紹介。深夜に読むと眠れなくなるような話が揃っています。
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空室のはずの部屋
会社の同僚・田島が引っ越したマンションには、ちょっとした曰くがあった。「隣の部屋、ずっと空室なんだってさ」田島がそう言っていたのは、入居してすぐのことだった。駅近で家賃も手頃なその物件。空室があるのは少し不自然にも感じたが、特に気にする... -
古井戸の底から
町外れの空き家にある古井戸には、近づいてはいけない——。そんな噂が昔からあった。誰が最初に言い出したのかは分からないが、町の子どもたちはその空き家を「井戸屋敷」と呼び、遠巻きに眺めていた。 ある夏の終わり、大学のレポート課題として「地域の民... -
音がする部屋
大学進学で上京したばかりの私は、古いアパートの2階に部屋を借りた。安さだけで決めたその物件で、私は“音”のする隣室に出会う。 家具もないままの夜、私は布団を敷いて眠ろうとした。すると、隣の空き部屋から「コツ……コツ……」と何かが床を叩く音がする... -
深夜2時の来訪者
一人暮らしを始めて3ヶ月ほど経った頃、私は妙な気配に悩まされるようになった。23区内とはいえ築40年を超える古い木造アパートで、隣室との壁も薄く、夜になると家鳴りがよく響いた。 けれど、ある夜を境に、「気配」の質が変わった。深夜2時ちょうど。決...