怪談– category –
怪談カテゴリでは、心霊体験や不思議な出来事を題材にしたフィクション・実話を中心にご紹介。深夜に読むと眠れなくなるような話が揃っています。
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鏡に映る女の怪談
高校時代の話だ。 部活動の関係で、僕は毎日遅くまで学校に残っていた。ある日、終電近くの時間に校舎のトイレを使った。深夜の学校というだけで不気味なのに、僕が入ったのは“旧校舎”のトイレだった。 そこは、何年も前に取り壊される予定だったが、予算... -
見知らぬ名前の表札
就職して3年目の春、会社の近くに引っ越した。 内見のときから、どこか薄気味悪さを感じてはいたが、家賃の安さと立地に惹かれ、深く考えずに契約した。 引っ越し当日、玄関の表札に気づいた。「佐々木」と書かれていた。 前の住人のものかと思い、不動産... -
電話ボックスの女
その電話ボックスは、私の地元のはずれにある公園の横にぽつんと建っていた。今どき誰が使うのかと思うような古いボックスで、周囲の雑草も伸び放題。けれど、なぜか撤去されずに残っていた。 高校の頃、放課後に友人と肝試しをしたことがある。目的地はそ... -
廃トンネルの声
大学の夏休み、友人4人と肝試しに行くことになった。目的地は地元でも有名な心霊スポット、「〇〇峠の廃トンネル」。20年以上前に土砂崩れで通行止めになった古いトンネルで、事故や自殺が多発したと言われている。 深夜1時、私たちは懐中電灯を手に、その... -
赤い靴の足音
高校時代の話だ。当時、通学路の途中に使われていない廃校があった。木造の古い建物で、フェンスの向こうに校舎がひっそりと建っていた。 ある日、クラスの男子数人と肝試しをしようということになり、夜にその廃校を訪れた。 入口のフェンスは壊れていて... -
裏山の祠
私の祖父母の家は、山に囲まれた小さな村にあった。子どもの頃は毎年夏休みにそこへ行くのが楽しみで、自然の中で自由に遊べることが何よりの喜びだった。 しかし、村にはひとつだけ「絶対に近づいてはいけない」と言われていた場所がある。 それが、**裏... -
夜の神社と足跡
私が大学時代、地元に帰省していたときの話だ。ある晩、幼なじみのタケルと深夜ドライブをしていると、山のふもとにある古びた神社の前を通りかかった。 「なあ、肝試しでもしないか?」 タケルがそう言ってきた。彼は昔から怖いもの知らずで、私の嫌がる... -
止まらない呼び鈴
大学を卒業し、一人暮らしを始めたばかりの春のこと。引っ越し先は駅から少し離れた、古い木造アパートだった。築年数はかなり経っていたが、家賃が安く、何より静かな環境が気に入っていた。 だが、ある夜を境に、その平穏は崩れた。 深夜2時。眠っている... -
赤い人形
私が引っ越したのは、都内から少し離れた古びた団地だった。家賃の安さと、駅からの距離に惹かれて即決したが、最初からどこか妙な雰囲気を感じていた。 入居当日、押し入れの奥に小さな箱が置かれていた。中には、赤い着物を着た日本人形が入っていた。ガ... -
祖母の押し入れ
私の祖母の家は、築六十年を超える古民家だった。田舎にしては広く、部屋が六つもあり、床の軋む音が常にどこかから聞こえていた。 私は小学生の夏休み、毎年そこに一週間ほど泊まりに行っていた。縁側でスイカを食べたり、近くの川で遊んだりするのが楽し... -
見知らぬ番号
深夜2時過ぎ、スマホが震えて目が覚めた。画面を見ると「非通知設定」の番号から着信。無視しようとしたが、何度も鳴る。 寝ぼけたまま通話ボタンを押すと、少し間をおいて、小さなノイズ混じりの声が聞こえてきた。 「……みえてるよ……」 ゾッとした。誰か... -
夜中に鳴るインターホン
俺が一人暮らしを始めて2年目の頃、都内の古いマンションに引っ越した。駅からは少し遠かったが、家賃も安く、部屋も広くて満足していた。 入居してから1週間ほど経ったある夜、午後11時を過ぎたころだった。突然、「ピンポーン」とインターホンが鳴った。...